魔女の生徒会長

魔女の生徒会長 (MF文庫J)

魔女の生徒会長 (MF文庫J)

読了。

俺とシロオは奇しくも――同時に言った。
「もう、こんなのは……終わらせる」
俺は声が合わさったことに驚いて、シロオを見た。
シロオもこちらを見ていた気がしたが、すぐに彼女は目を逸らした。

「この学校では何をするのも自由だ。ただし生徒会長には逆らうな」 ――それがあらゆる生徒を受け入れる無法地帯の帝都世紀末学園において、唯一にして絶対の不文律。その生徒会長たるところの剣シロオは、『魔女』 と自称し学園の秩序を問答無用で守り続けている。


おお、意外に良かったかも。
というのも、中盤あたりではもう、「うっわ何これ超ダーク!」 って叫びたくなるぐらいの鬱話だったもんですから。日日日の本ではときどき頭のネジがブッ飛んだ人が出てきますが、あくまで時々で、基本はちょっと外れかけぐらいのキャラがほとんどなんですが……この本の場合は、2人も3人もブッ飛んでる人が出てくるのです。これはキツかった。
特に、164頁「そんなにオセロが好きなの?」 ですね。もう身も裂かれるようなこの一言。この後のフォローがまた陳腐な展開なんですが、それでもこの一言がキツすぎて、陳腐にも関わらず泣けてきましたよ。
で、この話を受けて生徒会が仲裁に向かうわけですが……どうやって解決しようかとミミクロが頭を捻らせる中、205頁「……で、どっちが悪い子なの?」 の一言は、単純明快にして紋切り型の勧善懲悪、って感じで胸のすく一言でした。


シロオとミミクロの関係が面白くなりそうな気配なんですが、プロローグで書かれてるのがアレなので、ちゃんとそこまで巻が進むのか どうなるかが気になる所。