黄昏色の詠使い3 アマデウスの詩、謳え敗者の王

読了。

「……ごめん、わたし疲れてるから突っ込む気力もないの」
「むぅ、つまらないの。どんな反応するか楽しみだったのに」
残念そうに首を振るクラスメイト。まったく、どんな反応を期待していたのやら。
「いや、そこはほら。顔を真っ赤にして『ち、違うのっ! ネイトとはそこで偶然会っただけなの!』 的な展開を……って、クルーエル、なにその冷たい視線」

夏休みも終わり始業式が始まる、というところで、学校は一時全面閉鎖となる。前回の研究所での事件と同様、灰色の名詠生物が各地の機関を襲ったことに対し、トレミア・アカデミーでも警備をすることになったのだ。だが、事態はすでに進行していた……。


いやあ、良いですね。
今回はクルーエル編とでも言うべきなのか、どんどんとクルーエルがアレなことになっていきます。冒頭で”人間の〜域を超えている” とか言われて、「ちょっとそれは……」 と苦笑混じりに思ってたんですが、後でまあまあ納得のいく説明がされてたので、一安心。むしろ凄すぎて逆に納得しました。
166頁「――わたし、呼ばれてるの?」 281頁「触媒は、あたしが必ず届けるから」今回はなんといってもこの2つですかね。敵に追い詰められてピンチの状態で、少ない符号で伝わる打開策。こうして一文にまとめると何とも味気ないですが、この辺りが震えるほど面白いですよ。ちょっとジョジョに通じるものがあるかも。


やっぱり結構な引きで終わるんですね。まあ4巻はもうすぐそこなので、いいんですけど……4巻も同じようになるんでしょうね。多分。




余談。
セラフィノ音語の解読、エロい人がやってないかなー、とか思って探してはみたものの、「やってみたけど難しい」 ぐらいしか見つかりませんね。まあ元々絶対数が少ないので、仕方ないことですが……。


余談2。
直感ではラストの少女が” 『neckt』 かつ、フェニックス” な感じ。もしそうだとしたら〜、みたいな推測は続きません。あくまで直感ですから。