黄昏色の詠使い4 踊る世界、イヴの調律

読了。

「……昔の記憶、か。まったく大人というのは不器用だな。滅多に過去を思い出さないくせに、一度思い出すとそれが懐かしくて堪らなくなる」
「え?」
「君の顔を見るとイブマリーを思い出す。不思議なものさ。君が転入してきたばかりの頃はそれほど強く感じなかったが」

つい先日の灰色名詠の襲撃から、明けて新学期。昨日まで医務室で静養していたクルーエルが心配で女子寮まで迎えに行ったネイトだったが、何事もなくクルーエルは出てくる。しかし翌日の試験中、原因不明の高熱でクルーエルは倒れてしまう――!


うん、まあ、面白かった。
でも、1,2,3巻と「おおっ!」 と思わず唸るほど感動できるシーンがあったのに対して、4巻はそんな場面がなかったのが残念かな……。ただ、どんどんと設定が密度を増していって、その分物語のあまり起伏のない部分でも、ものすっごくのめり込めました。そういう意味で面白かったかな、と。読み進む手を止めたくなくて、降着駅で30分ほど読んでたくらいですよ。
今回の私的名場面、一番はやっぱり、262頁「夜空に、学園に、彼らの魂ふるえる誓いが轟いた」 ですかね。これだけはガチです。”魂ふるえる誓い” ってフレーズがもう好きw 次点で上の引用文あたり……というか、236ページ全体と、300頁「僕は、お前なんかに絶対負けない!」 。前者は、かっこ良すぎるぜミラー教師。後者は、やっぱりこの展開はジョジョ的だと主張したいw


来年2月予定の5巻でひとくくりだそうで、というか「Episode1」 って……。期待していいんですかエピソード2。