The Book 〜jojo’s bizarre adventure 4th another day〜

The Book 〜jojo's bizarre adventure 4th another day〜

The Book 〜jojo's bizarre adventure 4th another day〜

読了。

「さあ、先輩、ひろってください。手がつめたいのは一緒っスよ」
蓮見先輩は、だまって池の底を見おろしたまま、腕時計をひろうそぶりさえ見せなかった。東方仗助が、たった今、気づいたような表情で言った。
「あ、そうだ。念のために忠告しときますが、腕まくりしたほうがいいっスよ。水で袖口がぬれないように」

広瀬康一は、岸辺露伴が野良猫にキャットフードをやっているのを見かけた。微笑ましい光景があるものだ、と康一は思ったが……。そしてまた新たにやってきた猫が、周囲の注目の視線を浴びながら、同様にエサを食べ始めた。その猫には、干からびた血が体中に付着していた――。


なんという面白さ……これは間違いなくジョジョ
戦闘シーンが40ページ×2回とあるほど、非常に濃いものになってます。まあ能力バトル漫画ですしね。しかしそれは第4章からのことで、それ以前は物語の地盤固めとなります。まず、康一たちが血まみれの猫を見つけた話。次に、異常な記憶力を持ったとある少年の生い立ちの話。そして、「ビルの谷間で1年間生き続けた女性」 という都市伝説の話。この3つが並列して展開していきます。
ところどころに小ネタが仕込まれてたり(”今まで食べたパンの数” は笑った)、上の引用文みたいに絵と構図が浮かんできそうなほどの緊張感ある会話だったりと、楽しみ所は結構ありましたが、ここはやっぱり「バトルシーンが最高にジョジョ的」 と言えば最上級の誉め言葉ではないでしょうか*1。”お互いに拳銃を突きつけているような” シーンはまさに息が詰まりそうな展開でした。あと、この戦闘が始まる315ページの、仗助のイラストがかっこ良すぎます。


単行本にして400ページ弱とかなり長いので、4時間以上読んでました……が、満足満足。面白かったです。




余談。
コミックス” とか”ジョジョ第4部” とか言うのはどうだろう……とは思いましたが、未読者への配慮はこの辺りですかね。


余談2。
装丁が豪華すぎて吹いた。図書館に置いてある辞書のような”ダークブラウンの本” ですね。そして「飛び出す絵本」 にも吹いたw

*1:感想を説明するのが面倒だとか、形容しづらい内容だとか、そういうことではなくて、小説を読みながらも漫画を読んでいるかのごとく絵が浮かび上がった、みたいなことです。