紅 kure-nai 3 〜醜悪祭〜 上

読了。

「人間はな、大きく、重く、苦しい悩みを抱えることで、初めて自分と向き合う。初めて、自分の人生に能動的な態度を取れるようになる。そういうものだ」
長い黒髪を夜風に揺らしながら、闇絵は淡々と語った。
そして最後に、真九郎の目を見据える。
「少年、幸せからは何も学べないよ。困難から学びたまえ」

紫と出会ってから最初のクリスマス。プレゼントを何にしようかと悩む真九郎だったが、銀子からとある情報を知って愕然とすることに……。そして新たに舞い込んだ依頼に、裏十三家<星噛> の娘と出会うことになる。


期待に違わぬ面白さ。
序盤の展開がほのぼのしてて楽しすぎる。そういや殺伐とした展開と合わせて、こういうのもあったなあ……と、「電波的な彼女」 から一気読みしたのは昨年末なのでたった一年ですが、とても懐かしいです。ていうか序盤でおいしい目に遭いすぎだよ真九郎!*1
しかし勿論それで終わるはずもなく……というので、アレなことになって今回は終わり。でもどう考えても、”答え1「ハンサムの真九郎は突如反撃のアイデアがひらめく」” でも ”答え3「逃げられない。 現実は非情である」” でもなくて、”答え2「紅香がきて助けてくれる」” っぽいところが情けない限りというか何というか。


下巻の予定がさっぱり見えませんが、まあ2月くらいまでならギリギリ覚えてるかどうかってレベルなので、せめて2月にはお願いします。まあ2月って言ってもスーパーダッシュは下旬ですけど……。




追記。
読む前にサブタイトルを見て、「醜悪な収穫祭」 ってことかな……? と、色々と想像してましたが、単語自体が出てきませんでしたね。もしかしたら、依頼の姉が何やら〜というのはこのサブタイに関係してるのかもしれません。


余談。
口絵のカラーイラスト、1枚目よりは3枚目の方が好きです。3枚目の方は一枚絵のタッチですけど、1枚目の方は漫画タッチですよね。ジャンプSQで連載してるのを読んで「あれ? こんな絵だったっけ?」 とか思ったんですが、意図的に変えてるんでしょうか。漫画として動かしやすい絵と動かしにくい絵がある、とか。


余談2。
あ、あと、あの義手は漫画版のスクライドを思い出すのですが、元ネタがあるのでしょうか。実際に存在してたり?

*1:個人的には夕乃さんが一番面白いのですが、しかし厳しくも優しい銀子も捨てがたい……といった話です。何の話です? 紫はどう考えても真九郎の本命なので、あまり面白くはないですね。何の話でしょう?