消閑の挑戦者 2 永遠と変化の小箱

読了。

「私は逃げ出さざるを得なかったのだよ。どんなに理論を述べようとも、小さな可能性に頼ろうとも、私はたった一人の目に耐えられなかった。講壇で踊るちっぽけな存在を見つめる小さな目だった。私はその時、私の限界を知ってしまったのだよ。私は完成させられてしまったんだ……」

”パーフェクト・キング” を倒し、世界の天才たちに頂点に立った。だがそれは世間が知る所ではなく、空の玉座を前に天才たちは何をなすのか……。そして当の鈴藤小槙は、とある人物の招待で孤島”灰火秋島” に向かうことになる。


あれ? 面白かった。
前回と違って今回は普通に楽しめました。なぜでしょう。あまり小難しくなかったってことでしょうか。うーん。ただまあ、”普通に” 楽しめたということで、特に突き抜けた部分もなかったんですが。やっぱりムシウタの方が好きですよ。また本編よりも bug が出るそうですけどね。
引用文あたりの老教授のやるせなさや、245頁「呪われてるんやな」 の一言とか、302頁「お姉ちゃん!」 の不意打ちにちょっぴり涙したりとか、面白い部分が結構ありました。少なくとも1巻に比べれば。


うん、ちょっとだけ3巻が楽しみになってきました。ただ完結してるわけではないそうで、しかももはや日の目を見ることもないような雰囲気ですが……。