消閑の挑戦者 3 ロスト・エリュシオン
消閑の挑戦者3 ロスト・エリュシオン (角川スニーカー文庫)
- 作者: 岩井恭平,四季童子
- 出版社/メーカー: 角川書店
- 発売日: 2005/05/29
- メディア: 文庫
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「ひどい……ひどすぎるよ、サッチー! 浮気を許さなかったから、もう捨てるの? 結局、私の魅惑的なボディーが目的だったんだね! ごめんなさい、ワタシがんばって浮気を許せる女になります! だから捨てないで!」
「……おい、すぐにその誤解を招くような叫びをやめろ。周りの視線が痛すぎる」
従兄弟である鈴藤いるるに連れられて向かった先は、果須田裕杜によって急速に発展し、そして混乱に陥ろうとしている国――ウォリスランドであった。そこでいるると小槙、それに何故か連れられてきた祥は、とある研究を目にする。それは、人の脳を直接いじり、”超人” を作るという人体実験だった――!
超長い。けど面白かった。
450ページちょっとですね。片手間に読むつもりが、意外とかかってしまいました。
何故1巻はあんなにも理解できなかったんだろう? と不思議に思うくらい、普通に楽しめました。2巻の感想で言ってる”普通” とは違い、ムシウタと同じくらい、という意味です。おそらく。
いるると病葉剣花の会話や、上の引用文のようなイズミと祥の会話など、つい笑ってしまう場面がいくつもあるんですが、やはり見所は小槙の感情ですね。小槙についに友達が! という話で(それに対する祥の反応も面白かったりするんですが)、後半では切なさ MAX です。357頁「また、”Elysium” の友達が増えるのか……!」 とか、384頁「――ちゃうやろ!」 とか、388頁「KOMAKI > 助けて」 とか……! もう流石、としか言いようがありません。
しかしこれの発売が2年半前という衝撃の事実――! ムシウタはアニメ化なんかしちゃってますし、4巻なんて発売するにしてもしばらく先でしか有り得ませんね……。
余談。
挟まってたチラシには「日日日、お前は一体何者だ!」 とデカデカと書かれていました。懐かしい。そういえばまだデビューして2年半なんですね。いくつ書いてるんだろう……。多作にも程があります。