ドラゴンキラー売ります

ドラゴンキラー売ります (C・NOVELSファンタジア)

ドラゴンキラー売ります (C・NOVELSファンタジア)

読了。

「ココ、ちょっと大丈夫?」
「あー、何やってんだろうな、俺」
「ココ?」
「色気もなけりゃ頭も悪い。小姑みたいに煩くって、その上化け物。そんな女のためにここまでやってる俺はいったい何なんだ」

寒い寒い冬がやってきた。部屋にストーブすらないこの状況は、常人の10倍もの大飯喰らいが2人もいるからだ。そんな折にアルマに声をかけてきた少年は、自分の名前とアルマのことだけしか覚えていないという、自称・記憶喪失だった。


アルマ……恐ろしい子……!
いつものごとく付箋を大量に貼り付けてしまうような面白さでした。数えたら12枚。ちなみに昨日のとらドラ6巻は14枚でした。どちらも何気ない会話シーンに笑ってしまって、ついつい貼り付けてしまうのが特徴ですね。
というわけで、軽口の応酬が楽しい*1「ドラゴンキラー」 シリーズ、3冊目にして第1部完。さすがに話が膨らみすぎた感があるので、一旦終了も止む無しとは思うのですが、残念なことには変わりはありません。”一応” であるので、ふいに4巻が発売される可能性もありますが、既に別シリーズを手がけ始めてるということで、望むべくもないかと。まあそっちはそっちで楽しみですが!



最後はニヤニヤしてしまうやり取りで締め。もちろんリリィとココのことでもあるんですが、ここに来てアルマ最強説が浮上(笑) アルマが大きくなった時のことを想像してみると、夢が膨らみますね。




余談。
中盤以降はなかなかにハードボイルドな展開で(その緊張感の中での軽口はまた一層楽しいんですが)、最後に、”リリィがいつから元に戻っていた” かを考えると”ヴィーさん(なんとなくさん付け)” が不憫でなりません。

*1:どれだけ早口で相手の揚げ足を取るか、みたいな。頭の回転が遅い私には、会話を理解するスピードが読むスピードにギリギリ追いつくぐらいで、それ故に読むときはかなり没頭してしまいます。