”文学少女”と月花を孕く水妖

“文学少女”と月花を孕く水妖 (ファミ通文庫)

“文学少女”と月花を孕く水妖 (ファミ通文庫)

読了。

三つ編みの先がぼくの頬をくすぐり、白く冷たい手が、そっと払う。
触れるか触れないか――そんな風に優しくそっと……。
夢心地の耳に、途切れそうな小さなささやきが聞こえた。
「ねぇ……あと、どれくらい……いられるのかな」

『悪い人にさらわれました。着替えと宿題を持って、今すぐ助けに来てください』 ――そんな遠子からのSOSで、夏休みを姫倉の別荘で過ごす羽目になった心葉。夢のようなひと夏の思い出を描く、“文学少女” 特別編!


うわああああん! やられた!
夏休みなので、時系列的に2巻の後です。それで、番外編みたいなものだからと思って気楽に読んでたんですが……(※重要ネタバレ)”実は7話(最終巻?) の予告編” でした! すっかり油断してたので完全に不意打ちでしたあああうわはははははは! というか、読む前はFB Online の web 短編でも載せるのかなとか思ってたぐらいなのに……。完全に書き下ろし長編でした。あと蛍って誰だっけ。
そんなわけで、頭の中から本編の内容が吹っ飛んでしまったぐらいの衝撃的なラストでしたが、その後に本編をもう一度読み返すと……ところどころに”遠子先輩の心情” が見え隠れしていて、何だかもうたまらない気持ちになってしまいます。306頁「――出会えてよかった」 なんてもう……っ!


他にも色々とあって、まさにひと夏の思い出という感じで……まあ、刊行順に追いかけてる人なら必読ですね。7巻マダー?(チンチン