アキカン! 4缶めっ

読了。

「ほんとっ、ほんとなんだからねっ! 変な誤解しないでよねっ!」
「ど、どうしようエール。メロンちゃんが暴走してるよ……?」
「息の根を止めれば静かになりますが」
「だめだよっ! いくらメロンちゃんが妬ましくって、こいつさえいなければっ、ていつも思ってても殺すのはよくないよっ!」
「……本当に駄目だと思っていますか?」

カケルは拳介との勝負に向け、二週間のトレーニングをすることになった。だがその決意は、カケルの下からメロンを去らせてしまう。メロンのいない毎日は、カケルを更にトレーニングに打ち込ませることに……。一方メロンは、そんなカケルの一部始終を”とあるところ” から見ていた。


おお、面白かった。シリアスでも十分いけますよ。
2巻から一転して陰鬱なシリアスになった3巻ですが、4巻ではむしろ熱血な雰囲気。似たような状況である「悪魔のミカタ 5 グレイテストオリオン」 では理詰めのボクシングといった印象でしたが、こちらは全くの精神的な戦いでした。だがそれがいい
229頁「――すっかり萎れていた心に、なにかが灯った」 あたりからが熱いですよ。そして不覚にも271頁「だから頑張れ! 頑張れ! 頑張れ!」 で涙腺が緩んだ。というか270ページのイラストは効果的すぎるだろ……常識的に考えて……。


次巻で萌コメに戻ってくれる、というのがイラストレータ談なのが気になりますが、まあ、今回でシリアスもなかなかいけると思えたので、どちらでもOKですよ。次も期待。




余談。
イラストレータ鈴平ひろのあとがきとコメントがはっちゃけすぎててワロタ。「ネタバレすんよ?」 とか「エール&メロンフラグきたー!w」 とか。どういうフラグなのかさっぱり分かりませんが。でも”ツンデレとしてメロンに勝ってしまったんではなかろかーか?” あたりのコメントには同意せざるを得ません。