きゅーきゅーキュート! 6

きゅーきゅーキュート!6 (MF文庫J)

きゅーきゅーキュート!6 (MF文庫J)

読了。

「ふふん、わたくしはもう、幾度となくお邪魔させてもらってますわ」
スイートが、巴を横目に胸を反らした。
巴とスイートが、ちりちりと視線をぶつき始める。衝突、とまではいかないものの、ふたりの間に漂う雰囲気はどこか刺々しい。
そんな彼女たちの間に、黒媛が悪意のカケラもなく乱入する。
「わたしは泊まったことがあるぞ。ほら、そこのソファで寝たんだ」
「「!」」

ササラ姫の封印を解くために利用され、目を覚まさなくなってしまったキュート。その眠りを覚ますためには、理刀とササラがキスをしなければいけないらしいが……? そして混乱する理刀の前に、ササラを謀殺しようと魔族が現れて――。


なんというハーレム……。
4巻分もかけて一人ずつ攻略していった甲斐があったというものですよ! と言わんばかりの大攻勢。正直羨ましいどころの騒ぎではありません。というか巴がいじらしすぎる。カラオケでの慎ましげな思慕の表現にピンポイントでやられました。とか思ってたら、111頁「この靴は一生の宝物にしよう」 あたりでひどい追い討ちに……! 本人にとっては大冒険だったようですね。
まあそんな個人的な嗜好は置いといて、今回の話。前半はキュート不在の中で理刀争奪戦みたいな感じになってますが、後半になると敵が出てきて少しバトル寄りに。まあ敵が敵なのでその辺の緊張感はほぼゼロですが、207頁「アリンコは、バカにできませんよ?」 はなかなか痛快でした。あれ? また巴の話になってるな……。


上下巻も終わって、ふとして見れば、今月読んだ MF 文庫の中で急展開になってないのはこれだけだったり。なんか先行きが不透明なことが逆に不安ですが、まあしばらくは続いてくれるでしょう。次もそこそこ期待。