ムシウタbug 6th. 夢恋する咎人
ムシウタbug〈6th.〉夢恋する咎人 (角川スニーカー文庫)
- 作者: 岩井恭平,るろお
- 出版社/メーカー: 角川書店
- 発売日: 2008/01/01
- メディア: 文庫
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「ヘンなヤツ」
「あん? 俺のどこがヘンだってんだ。犯すぞコラ」
「ボクの歳、分かってる? ていうかホントにボクの性別、分かってる?」
「ぶっちゃけると分からなくても問題ない気もしてきた」
「うわあい、ホンモノだあ」
モルフォチョウの謎を明かすため、”三匹目” を探す亜梨子。”C" の情報により、”三匹目” とハルキヨが接触していたことを知り、ハルキヨに会うためにとある市立図書館に行くことになる。そこで待ち受けていたのは、「彼の仲間ではない」 と語る”司書” で……。
うは、面白すぎる。
ついにハルキヨ話が来ましたよ。bug シリーズは 1 作につき 4 本の短編が載り、その内最後の短編が書き下ろしとなってますが、今回もその例に漏れず、内容の 2/5 がハルキヨ話になっています。あとがきで「謎めいていたり、怖かったり、でもキャッチーだったりと色んな顔を持ち」 と評されるハルキヨの謎や生い立ちなど、本編を補完する要素として見逃せない話になっていますね。
15頁「でも教官は最高です。教官ツヨイ。教官ステキ。教官プリティ」 どこの海兵隊ですか。フルメタル・レインコートですか。176頁「虫憑きが、大好きよ」 さすがムシウタ、グッとくるシーンはちゃんと押さえてあるぜ! 234頁「はっは! そのノリだぜ、クソガキ!」 もうこの辺りから、「ハルキヨが虫憑きになる瞬間」、「”三匹目” との邂逅」、「一玖皇嵩との会話」 ……と、どのシーンも面白すぎてたまりません。まあ、ハルキヨのこの焦がれるほどの思いが、それぞれを面白くさせてるんですが。
今気づきましたけど、なんだか bug に大助が出てる分、本編でもしばらく登場しなさそうな感じですね。バランス的に。まあ、そろそろ風呂敷を畳んでいってほしい所。次も期待。
余談。
表紙イラスト、誰でしょう? これは……マイク? ってことは”ねね” かな。