タカイ×タカイ

タカイ×タカイ (講談社ノベルス)

タカイ×タカイ (講談社ノベルス)

読了。

「何を想像したの?」
「いえ、とても言えません」
「凄いこと考えてるんじゃないの?」
「考えました。もの凄いこと」
「あそう……、どんなのかな。私の想像より凄いかしら」
「さあ、小川さん、どう考えたんですか?」
「ちょっと、言えないわよ。恥ずかしくて」
「あ、それは凄そうですね」

「あんな高いところに、どうやって死体を上げたのでしょう?」 ――有名マジシャンの自宅、高さ約15メートルのポールの上で他殺体が発見された。どうやって運んだのか、そして、どうして運んだのか? Xシリーズ第3弾。


いつもより、少し面白かったかな。
ちょっとだけ笑える箇所が多かった気もする。何てことのない淡々としたものだけど、何だか噴き出してしまう、そんな感じの会話です。
でも今回は、あれですね。ちょっとシリーズの印象を改めました。前までは、よく分からない事件をちょっとおかしなキャラたちがあれこれ言って、最後に萌絵がちょっぴりサービスとして出てくる……むしろ萌絵が出てくるまでは前座だよ、ってぐらいの印象でした。
しかし今回は、真鍋と小川のキャラクタが中心になって物語を牽引していった感じです。特に真鍋が、的外れなことばっかりを言う適当なキャラクタだと思ってましたが、今回はその推理が冴えわたる……というほどでは、ありませんが、意外と活躍していたように思います。236頁「わざわざ、掛け直した理由は?」 とか、290頁「そこで、すべてが狂いました」 あたりですね。


というか、小川さんは30過ぎなんですね。もうちょっと下の印象でしたが。