MAMA

MAMA (電撃文庫)

MAMA (電撃文庫)

読了。

トトは自分の中に、失望や困惑よりももっと強い想いが湧きあがるのを感じた。
悲しさにも似た。悔しさや、あるいは喜びであったのかもしれない。
胸の中に火のついた思いだった。
(戦っている)

魔術師の血筋サルバドールに生まれた、サルバドール・トト。ただし生まれつき魔術の才能には恵まれなかった。積もり積もった劣等感が噴出し、トトが逃げ込んだ先は、封印された扉―― <人喰い> の魔物が眠る場所だった。


うんうん、面白い。
ただまあ、前作とさほど印象が変わらないので、受ける感動が薄れてるのは仕方ないですね。飽きっぽい性質なもんで。
ですが、印象が変わらないのは本編の「MAMA」 だけで、後日談であり別の物語である「AND」 は、「MAMA」 の余韻を感じさせつつもミレイニア(主人公の片割れ) の想いが微笑ましかったりで、「MAMA」 とは別に、再度じんわりと良い心地にさせてくれるんですね。ここら辺りは前作より良かった部分だと思います。


飽きてきたとは言いましたが、何故か、あとがきで言ってた「愛しかないのか」 にはグッと来ました(笑) このまま行けば次作ではもっと"飽き" が進むでしょうが、どうにかこの路線のまま頑張ってほしいものです。