悪魔のミカタ666 5 モンストラムレッド

読了。

「だから、堂島コウはいま不安定。
そんな彼に必要なのは――」
「……必要なのは?」
突然仮面のような表情が崩れ、レイはふわりと笑って、いった。


「――止めを刺すこと」

前回の事件で己の無力さを知ったコウ。自分を支えてくれるイハナに告白し、二人は付き合うことになった。そして問題が、コウの「公式の恋人」 であるイハナの姉・サクラの存在――。自分にけじめをつけるため、コウはサクラに別れを告げようとするが……。


やっべ楽しすぎる。まずメガネで吹いた*1
なんというか、今更ながら、少年漫画的な楽しさだと思いました。どんどん風呂敷が広がっていって、すげーすげー、って言いたくなる感じ。というか本当に勢力増えすぎじゃない? 登場人物紹介の中でも、ある思惑を持って動いてる勢力・人物を分けると、8つくらいにはなるだろうし。
で、今回の「すげーすげー」 なポイントは3つあって、168頁「……僕が、『夕日を連れた男です』」 と、190頁「そのすべてが、サクラさまへの思いを測る、試金石」 と、198頁「《ボックスP》 の能力は、『未来』 を『決定』 すること」 ですね。特に1つ目の展開が予想外すぎました。びっくり。
ちなみに今回の萌えポイントは157頁「あの、真じ、冬月さんも、」 の動揺しまくりな『彼女』 で。


あらすじに「シリーズ新章第5弾!」 なんて書いてあって、「5冊目なのに新章も何も……」 と思いつつ何だか『新章』 のイメージがしっくり来るのは、やっぱり未だ準備段階、な印象だからかも。次も期待。




私的メモ(※重要ネタバレ)。
1. 211頁「いずれ舞原家最強の剣士に育つであろう、『彼女』 ならきっと……」 を読む限り、7巻のあとがき話で小鳥遊が言ってた「あの恐るべき《ボックスP》 に対抗するには」 という台詞の時点での、小鳥遊が敵対してる勢力は「ジイwith《ボックスP》+『ノットB』」 ってことになりますね。てっきり『夕日〜』 ペアが敵になると思ってましたが、まさかそんな展開だったとは。
2. 作者は1.を7巻の時点で考えてたんだろうか……? いや……まさか……でも……?
3. とりあえず、248頁「真嶋綾、という冬月日奈にそっくりなイレギュラー」 発言から、無玄=天狗面の男は確定ですね。後者も同じくイレギュラーって言ってましたし。また、248頁「サクラ――舞原家も、堂島コウを認めた」 から、ザ・ブルマに日奈をレイプさせようとしていたのは(結果としてザ・ブルマは綾と顔を間違えた)、コウと日奈を別れさせる(舞原家とくっつける) のが目的だったみたいですね。
4. レイって聆のことか! そういや漢字に見覚えがある! ……ような。

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*1:最初の、日炉理坂の人々が幻覚を見るっていう描写で「メガネをしてる人が幻覚を見る条件か!」 とか思ってたら……。