君のための物語

君のための物語 (電撃文庫)

君のための物語 (電撃文庫)

読了。

奇妙。
そして、
親愛。


彼について語ろうとする時、程度の差はあれ常にこの二つの要素と無縁ではいられない。

華やかさとも成功とも無縁で、幸福や繁栄は手に入らない対岸のもののように感じられる、そんなひとりぼっちの冬の寒い夜。ひょんなことから死にそうな目に遭った私を救ったのは、奇妙で不思議、そして美しい「彼」 ……レーイだった。


これは面白い。
ただ評判どおり、ライトノベルとしては異端な作風。第一章を読んだ時点では「不思議な少年」 みたいな印象だった。結局いろいろと設定は違ったけど、似通ってる部分は結構あると思う。
そしてこれもまた、とりたてて感想が出てこないんだけど……せいぜい、「ぬはぁ!」 がいちいち作風から浮いてる台詞で、最初読んだ瞬間はびっくりした、ってぐらいかな。主人公がびっくりした時に言う台詞だから、合ってるっちゃ合ってるんだけど(笑) あ、後は、カラーページの「セリュサの世界」 を見てるとなんとも言えない気持ちになってきたり……。このシーン選択はGJと言わざるを得ない。


なんだか「ミミズク〜」 みたいに、次の話は発刊されるのがずっと先になりそうな予感。まあ気長に。