黄昏色の詠使い 5 全ての歌を夢見る子供たち

読了。今月の色モノ第二弾。

「迷ったままずっと答えが出せなくて、でもそんな時にね」
ミオが、自分が背負うリュックをすっと指さした。
「一昨日、クルルがいなくなるって聞いてわたしたちは動けなかったけど、誰かさんだけは、それを聞くなり一人で保健室に走っていったでしょ。それでみんな気づいたの。『ああ、やっぱりその反応が正しいんだよな』 って」

灰色名詠の使い手を退けたあとも、意識をアマリリスに捕らえられたままのクルーエル。一向に目覚めない彼女は、どんどんと衰弱していき……。


相変わらず面白かった。
そして相変わらず謎の単語やら設定やらが頻出するので、覚えておくのも一苦労な感じ。作者HPの単語集も見たんですが、まだ4巻時点のものですね。料理研究部の隠れ設定に笑った。次の巻に載ったりするかも?
それにしてもですね、ニヤニヤしどころの場面でニヤニヤしにくいというか……気が進まなかったんですね。要するに、235頁「――クルーエルさんのこと、大好きです」 から、連奏のシーン、ミシュダルとネイトが対峙するシーンと、感動的なシーンが続いたあとで、(他のラブコメではお約束の)シーンが来るのは違うような気がするんです。そのままゆっくりとアレしてコレしてはにかむ二人、ってのが正しい妄想 締めくくり方だったと思うんですよ! ”志村ー!” はお約束と分かりつつも笑いを堪え切れなかったくらいなんですが。


さて次は、「Episode I」 も終わり……というところで四月に短編らしいです。これは早い。期待です。