森博嗣の道具箱(TOOLBOX) The Spirits of Tools

森博嗣の道具箱―The Spirits of Tools (中公文庫)

森博嗣の道具箱―The Spirits of Tools (中公文庫)

読了。

どうも、世の中に登場する超能力は、どれもしょぼい。そんな能力持っていたってなんの役にも立たないではないか、と思えてしまう。
現代人は、空を飛ぶこともできるし、物体を透視することもできる。重いものだって簡単に持ち上げられる。ほとんど、スーパーマンと同じだ。冷めた料理も、指先でチンするだけで、出来立ての熱々に戻ってしまうなんていうのは、もう奥様は魔女としか思えない。

日経パソコン」 に連載された2年分のエッセイ。


エッセイなんて初めて読んだけど、中々面白かった。まあ森博嗣だし。
MORI LOG ACADEMY よりも短文で、隔週で2年連載の48回分、1回分は3ページ+写真1枚と、手軽に読めるのがいいですね。ふとした時に読み返しやすいので、取り出しやすい場所に置いてあります。雰囲気は MLA に似てるような。HRと学科を足して2で割ってマイルドに仕上げた感じです。
ガレージの電動ゲートのモータを見て、122頁「壊れて動かなくなったとき、僕はこれを直せるだろうか。どうか壊れないでね、と愛情を込めて、ボタンを押すしかない」 とあるんですが、最近のMLAに「業者に修理を頼んだ」 って書いてあったからちょっと笑った。あと、99ページの写真の、「まわ すな ! !」 がなんとも、ほのぼのしてて凄く良い。


これで税込み1,000円なんだけど、損はしなかったと思う。そもそもジャケ買いみたいなもんだったし……。




余談。
MLA で「オビが表紙のデザインを駄目にしている」 と何度も書いていた森博嗣ですが、今回ようやく「オビなし」 の表紙に。たしかにスッキリした良い表紙です。というか驚いたのは、新刊スペースに置いてある本で、オビがついてない本が本当にこれ一冊、ってこと。逆に目を引くような気もします。


追記。
修理を頼んだのは別の、電動ゲートであって、ガレージの電動シャッタは無事に稼動しているようです。勘違いでした。すみません。→参考