くろかの

くろかの (HJ文庫)

くろかの (HJ文庫)

読了。

「ゆ……UFOっ? 本物かっ?」
カップ焼きそばでなければ……そうです」
「面白い」
「恐れ入ります」
「嫌味だっ! この状況でよくギャグが出るな、おまえ!」

科学大好きな高校一年生の阿寒望は、5月でありながらどこにも入部していないという美少女・闇暗魔夜を科学部に誘おうと声をかける。だが……なぜか現れたタコ型宇宙人に赤ちゃんにされてしまい、家が病院を経営しているという彼女に世話になることに――。


面白すぎる。
やっぱりこの人のコメディはばっちりツボですよ。なんかもう楽しくて仕方ない。「ぷいぷい!」 と同じく、主人公が冷静なタイプのツッコミ役で、ナチュラルにボケるのが女の子というのは変わりませんが……「゜」 はキャラが多数いるのに対し、こちらはほぼ二人だけなので、主人公同士の絡みが多いです。つまりコメディ分の増量。これが笑えないはずありません。
序盤から飛ばしてまして、65頁「そこで『フフフ』 は出てほしくなかったなあ」 とか上の引用文とか、なかなか笑えるんですが……個人的には、猫のブエルが最高です。特に77頁「ただ、俺が猫なら絶対やらないけどな」 は憤死。オス猫飼ってる人には最高にツボな一言です。今見ても笑いがこみ上げてきますよ……!
他には……84頁「噛みかえされる覚悟もできて、、、、、、、、、、、、、」 どう見てもジョルノです。本当に (ry とか、91頁「そういうのに頭下げたり負けを認めるのって『すげームカつく』 んだ」 が妙にカッコよかったりとか、ラスト数ページが急に読むのが恥ずかしい感じになってたりとか。231頁「思いっきり死亡フラグである」 は笑いましたが。


雰囲気としては1巻完結ですが、続きがありそうと言えばありそうです。無い方がいいとは思いますが。次の作品も期待。




余談。
表紙やカラー口絵はデフォルメされたイラストなのですが、挿絵はその印象に反してわりと細部のある絵でした。好感触。でも挿絵の最後だけは服装が違うと思うんだ……。


余談2。
イラストレータのあとがきで「夏先生」 という文字が。夏+緑だったんだ……。