火の国、風の国物語 3 星火燎原

読了。

「え? わたしが……なんですか?」
クライスの顔は、遠目でもはっきりと分かるほどに赤くなっていた。
「……い、いやとにかく、もしおまえが倒れたら誰が俺の怪我を治してくれるんだ? だからもう、遠慮なんてなしにしようぜ」
あの甲斐性なし、とジェレイドは呟いた。

騎士道の師からの突然の呼び出しに、訝しみながらも師のもとを訪れるアレス。そこに同席していたのは、敵である解放軍に武器供与をしている商人・ルッセルだった。そして語られるのは、解放軍の指導者ジェレイドの辿った道のり――。


面白かった。
なんだか久しぶりに「続きが気になって先へ先へと読みたくなる」 感覚を味わえました。ここのところ惰性というか何というか、読んでいてパッと中断できるような本ばかりだったような気がしていたので。*1この本はまったく逆のようです。付箋の少ないこと少ないこと。


今回は解放軍の遍歴とあって戦記モノ。次の副題は「英雄暗殺」 だそうで、アレスの活躍に期待です。




余談。
・カラー口絵のシーンがなくて残念。
・っていうかカツラなんだったっけ。
・332頁「障害物を取り除くべく片手でテーブルを持ち上げ」 そのテーブルって結構長くないですか?

*1:まあそれはそれで、瞬間最大風速のような面白さはあったんですが。