絶対可憐チルドレン・THE NOVELS 〜B.A.B.E.L.崩壊〜
絶対可憐チルドレン・THE NOVELS~B.A.B.E.L.崩壊~ (ガガガ文庫)
- 作者: 三雲岳斗,椎名高志
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 2008/05/21
- メディア: 文庫
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"あなたたちは、どうしてそこまでしてあの街を守ろうとするの……? 任務だから?"
「――任務なんて関係ないね。あたしはあたしがやりたいことをする」
薫はぞんざいな口調で答えた。なぜか皆本の顔を思い出す。
「あの街には、あたしたちに、ここにいていいって言ってくれたやつがいるんだ――だから、あたしは自分の居場所を守るんだよ!」
関東国際空港を襲った砂嵐と、低レベル超能力者の連続誘拐。関係ないと思われたふたつの事件は、バベル崩壊の予兆だった―― ! ?
これは凄い。かなり面白かった。
ガガガのサンデー漫画ノベライズは3つ目かな。ハヤテ2巻がちょっとアレだったものの、こちらは良い出来でした。これはもう原作読者は迷わず買いの一言でしょう。原作者あとがきから引用しますが、
オリジナルの物語であるにもかかわらず、一行たりとも漫画と齟齬のある描写がありません。設定やキャラはもちろん、テーマへの切り口まで完璧に違和感なく翻訳されていて、その上さらに漫画版に対しての細かい配慮が隅々にちりばめられてます。しかも小説としての完成度はものすごい。す……すげえ。
もうまったくこの通り。漫画版の普段の回が30分アニメとするなら、小説版はまさに90分劇場版*1。乙一ジョジョに次ぐ、良ノベライズの筆頭といっても過言ではないと思います。
ちょっとこの作者の他の作品も気になってきたかも。まあ原作者あとがきにそのまんま書いてあることですが(笑) アスラクラインとかでしたっけ?
*1:原作準拠にしつつもスケールの大きい話って意味で。