片手間ヒロイズム

片手間ヒロイズム (一迅社文庫 こ 1-1)

片手間ヒロイズム (一迅社文庫 こ 1-1)

読了。

「青虫がアゲハチョウになるんだよ? あたしだって蝶になりたい、なって、少しでも粟野くんの理想に近付きたい! どんなわずかな可能性でも!」
彼女の叫びに私は胸を突かれた。そんなに好きなんですか、センセのことが。美しくなって、大人になって、少しでも有利になるように。無駄な努力かもしれないけど、試してみたいと叫ぶ彼女に、私は圧倒された。

「地球を救うため、インドで仲間を探してきます」 そう言い残して失踪した従姉妹。残された「センセ」 には生活能力がなく、代わりにベビーシッターとして息子の世話をする真理。そんな彼女たちの周囲では奇妙な現象が次々と起こり……?


おおう、これは。
今回もSF+女子高生。「食卓にビールを」 は更に足して人妻+小説家でしたが、今回は子守+片思い。まあSFなところは「食卓にビールを」 と全く同じノリですね。こんなんでいいんだろうか……いや面白くないわけじゃないけど……とか思ってたら。意外と伏線張ってましたよ! ちょっとびっくり。
96頁「処理速度悪いですか? これでもがんばってるつもりですが!」 この憤りには思わず共感w 128頁「ははあ、まるで合コンの一発芸みたいですね」 こういうシュールさは全く変わってませんね。


はてさて、続くんでしょうか。あとがきには次の話でお会いしましょう、とありますが、このままだと主人公変わってもまた同じノリになりそうな……。