薔薇色にチェリースカ 3

読了。

真希も覚えているはずだ。
「っ……、お兄様……」
「いいよ。焦らなくて」
気弱な妹が耳まで真っ赤に染め、ある種の悶えを見せる。
そんな懐かしのワンシーンを……。

チェリースカを巡る地下教会での死闘を終え、3週間が過ぎた。いつものように理事長室に呼び出されたヒロは、とある少女と再会する。それは昨日に窮地を助けたばかりの、アン・フローレンス。――理事長の娘だった。


あー、うん、まあまあ。
面白くないわけじゃないんですが、文章が抑えられていて*1、テンポが悪かったように思います。もう一押しあれば、とは思うんですが……。なんか読み辛いんですよね。行間が空くごとに一人称が入れ替わったり、しかもその語りが一人称なのか三人称なのかよく分からなかったり。どうにも気になってしまいます。
140頁「未だかつて、こんな体勢で人に頼みごとをした覚えはない」 関係ありませんが、各章のタイトルがどれも微妙な気が。「●●●●・ブギ」 とかそのまんますぎますよ。255頁「私では不満か……?」 まあこの辺りは面白いんですが。ただ、アンに何か裏があると思ってただけに、ちょっと拍子抜け。


共棲体、幼なじみ、義理の妹、上司の娘。なんだか急にアレな感じになって参りました。さてどうなるのか。次も期待。

*1:逆にしみじみとした面白さは感じますが。↑で引用した箇所は特に良かったですね。