シフト 3 ―世界はクリアを待っている―

読了。

「たとえば?」
「たとえば――この世界は『恋』 をするためにあって、『恋する』 ために、おれたちは『シフト』 している――、とか?」
「……意外とロマンチストなのね」
「でなければ魔王なんて名乗れない。おれはトカゲ界一のロマン主義者さ」

祐樹に《シフト》 していることを打ち明けた高嶋空。だが、彼女の《シフト》 は他社とは異なり、《シフト》 するたびに激しい痛みが伴うものだった。そんな彼女は、向こうの世界で出会った女戦士・カレンとともに旅を続けていくが、そのたびはやがて”ある因縁” へと結びつく――。


待望の3巻。面白かった!
1,2巻とも異なり、カレンと空の視点によるシフトの物語。第1話〜第3話はおおむね普通で、これなら1巻の世界観紹介のエピソードと同じなんじゃないかなあ、とか思ってたんですが*1いやあ、最後は良かった! 278〜285ページですね。読んでて、旅の目的がそんな理由だったとは、と思わず唸ってしまいました。285頁「生涯でただ一度だけだと思っていた恋に、あたしは二度目のチャンスをもらえた」 二度目の文章でやっと意味がわかるんですね。ちょっと涙ぐんでしまいました。



なんか後書きで4巻の話がなかったのが不安ですが、まさかコレで終わりってことでもないでしょう。アリーとか再登場しそうですし。次も期待。

*1:いろいろスキルの名前が出てきたり、MP消費量と回復量が云々など、いよいよMMORPGらしくなってきましたが。パーティ組んでたりとか。トイレカード便利だなあ。