ひな×じん 鎖の少女と罪悪感の天秤
- 作者: 紙吹みつ葉,双
- 出版社/メーカー: エンターブレイン
- 発売日: 2008/08/30
- メディア: 文庫
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「あーもう、あったまきたぁぁぁぁぁ! この場にいる全員の欲求、ねこそぎ全部、完全に、全力で、回収させてもらうっスよ!」
掴まれた両腕を振り回してさらなる暴行を牽制しながら、雛菊は叫んだ。
「どんな理由があってあんたたちが死にたいと望んでいた としても、あたしの知るところで簡単に命を投げ出したりなんてさせない!」
ネットカフェに寝泊りする少女・山野井雛菊は、懐中時計に宿った人格(?)・ジンとともに絶賛放浪生活中。その目的は、ジンを成長させる《部品》 を人の欲求から回収すること。そして原因も、親しい人からも勝手に欲求を回収してしまうジンのせいである――。
割と面白かった部分もあり、それ程でもなかった部分もあり、みたいな。
表紙がちょっと気になったので手にとって、あらすじが「ネカフェ難民の女子高生が云々〜。人の心の重さに思い悩むハートウォーミングファンタジー」 だったので、ちょっと迷ってから購入しました。なんかツボそうな設定だったのです。ハート何たらは無視。
ただ、思ったよりは鬱展開にならなかったのが、正直物足りなかったです。勝手な予想なんですが。主人公は人の欲求を奪うことに抵抗があって……、っていう設定なので、なんかもっと必死に抵抗したあげくに、結局奪ってしまって咆哮、みたいな話かと。カラーページの1枚目がそんな感じでしたので。
「〜スよ」 な口調に最後まで慣れませんでしたが*1、まあまあ面白かったです。次も期待。
*1:ふざけてる時の口調で、シリアスなシーンでは出てこないので問題ないんですが。