“文学少女” と神に臨む作家 下

読了。やっと一気読みする時間が取れました。

頭が熱い。胸の奥が、ざわめている。
「あなたは、遠子先輩とは話せないみたいだから、代わりにぼくが、あなたと話をさせてもらいます」
ぼくの言葉なんて、しょせん子供の戯言にすぎない。それでも、伝えなければ。
この氷のような作家に。今、ぼくが、ぼくの言葉で!

「書かなくてもいい。ずっと側にいる」 そう告げるななせに救われる心葉。だが、そんな彼を流人の言葉が脅かす。「琴吹さんのこと、壊しちゃうかもしれませんよ」――。


あー、やっと終わった。
もうね、息苦しくて息苦しくてたまらんのですよ。緊張感が半端じゃない。最初は、上巻のことを忘れかけてたのでそんなこともなかったんですが、読み進めて間もないうちに、「胸が詰まるよ!ゾーン」 に突入ですよ。ああ辛かった。読むのに力要るなあ……。
というか、多重構造なのが大変でした。「狭き門」 の作者たちと登場人物たち、「背徳の門」 の作者たちと登場人物たち……と、四重構造ですか? 誰が誰で誰に誰と当てはまるのか、っていうのを考えながら読むのは、なかなか骨の折れる作業でした。
ただ、まあ、今回の事件が終わってからの、第八章とエピローグはゆっくり味わうように読めました。この辺りはもうね、アレですよ。アレ。イロイロと癒されます。やぁぁぁぁぁぁぁっとここまで来たかぁ! って感じで。番外編でのエピローグの話も、しっかり回収されてて満足です。


まだ短編は残ってますが、ひとまず終了。楽しかったです。ありがとうございました。