狼と香辛料 9

読了。

「だが、俺はこの話から降りない」
宣言して顔を戻すと、ホロはロレンスの吐き出した苦い部分を吸い込んでしまったかのような顔をしていた。
「お前がそういう顔をしてくれるからな」
「う……」

「狼の骨」 を得るため、ロレンスたちが訪れた町ケルーベでは、土地を巡って南北が対立していた。そんな中でロレンスは南北の諍いに巻き込まれてしまう……。エーブに協力するのか、組合に協力するのか――ロレンスの出した答えとは ! ?


面白かったけど。けど!
すんごい分かりにくかった。二人のやりとりはもはや以心伝心なんてレベルじゃなくて、ついていけない箇所がちらほらと。”文学少女” シリーズとは違った意味で読むのに力が要りました。何度読むのを中断して、必死で思考を追いかけたことか……。今でも74頁「前提が逆なのだから結果は逆になる」 のくだりは分かりません。あとロレンスとコルが真相に気付いた場面も。何がどういうことなのかは後で判明しましたが。
まあニヤニヤ成分は変わりなく盛り込まれているので、その辺は大丈夫ですね。75頁「わっちの言いたいことはそんなことではありんせん」 とか153頁「本当に?」 とか272頁「そんな振る舞いを一体どこで覚えてきたのか」 とか。


ラストは良い具合にネタが提供されたので、次巻からの(イチャイチャ) 展開が楽しみです。次も期待。