〈本の姫〉は謳う 4
- 作者: 多崎礼,山本ヤマト
- 出版社/メーカー: 中央公論新社
- 発売日: 2008/09
- メディア: 新書
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「オレには得意技が三つあるんだ。何だかわかる?」
「知りませんよ、そんなの」
「一つめは女を口説くこと。二つめは知らない相手に酒をおごらせること。で、三つめが――」
「借金を踏み倒すこと」
「なんだ、わかってんじゃん?」
スペルによって世界は蝕まれ崩壊していく。レッドは災厄の種をバニストンに振りまき、世界への復讐を望む。姫がすべての記憶を取り戻すとき、真実は――旅の終わりにアンガスが見るものとは?
面白かった。
最後よく分からなかったけど! というか、××聖域の○○エル何人いるんだよとか、大地の歌と鍵の歌と解放の歌……って何がどんな効果ですか? とか。色々な設定がサッパリ分からず仕舞いなので、どうにも最後が釈然としませんでした。
まあそれはそれとして、中盤〜終盤の展開はドッキドキなので満足です。105頁「だけどエイドリアンを疑うのはやめろ」 辺りからですね。ウォルターはあまりに呆気なくて感情がついていきませんでしたが、170頁「そんなオレにもさ、踏み倒せねぇもんがあんのよ」 辺りからまた盛り上がってきましたよ。個人的に、一番盛り上がったのは193頁「もう二度と、オレはお前を見捨てない」 ですが。シリーズ通してジョニーが一番好きなキャラかもしれません。
なんか終章でタイムパラドックス的なことになってますが、まあ気にする所ではないでしょう。次回作も期待です。