薔薇色にチェリースカ 5

薔薇色にチェリースカ〈5〉 (集英社スーパーダッシュ文庫)

薔薇色にチェリースカ〈5〉 (集英社スーパーダッシュ文庫)

読了。

まあ嬉しい――あのチェリースカがこんな台詞を?
「あ、ひょっとして……」
口に手を当てるような仕草が?
「私、ボロ出しちゃった?」
舌など出したことが――今までにあったか?

暗闇に落ちた先で、アイスヒルとともに迷宮をさまよう。水をくぐって出たところに不意に現れた神殿。そして人の気配が全くしないこの迷宮において、神殿で待ち構えていたのは意外な人物……。すべてのピースが集い、謎がさらけ出される――。


面白かったです。盛り上がりませんが。
というのも、常に目を離せない展開ではありますが、特に目を見張るようなシーンもないので、"盛り"上がらない、という意味です。上がった状態ではあるんですけどね……。これは4巻目にして慣れてきたとはいってもやはり、読みにくいものは読みにくい、ということかもしれません。読んでいてどうにも、淡々とした視点になってしまうんですよね。うーん……。
以下適当にコメント。189頁「悪いモンが尽く、お前の方に行ったみたいだな」 一矢報いるシーンって好きです。226頁「必ず戻って、復讐してやるって」 KOEEEEEEEEE!!! 229頁「薔薇色の細身をそっと掴み、胸に抱いたのだ」 これ、口絵を見たときは『結局”元の世界に帰る” のか……っていうかこれはひどいネタバレ』 なんて思いました。騙された!


しかし、淡々としているだけあって、ラスト一行はなかなか余韻がありました。まあこれはこれで。……ただ、次のシリーズはどうか、打ち切り 突然あらわれる性急な展開に涙しないよう、祈るばかりです。