学園カゲキ 5

学園カゲキ 5 (ガガガ文庫)

学園カゲキ 5 (ガガガ文庫)

読了。

「こんばんは。ただいま戻りまし……た……」
帰宅した真白の瞳に映るのは、力ずくで服を脱がせる雅弥と、服を剥ぎ取られまいと泣きながら抵抗する上半身裸の亘。
制服姿のまま凍りつく真白に、半裸の亘は血走った目を向けた。
「こうなったらお前でいい! 脱げえええええ!」
「いやああああ!」

とある一軒家に、六人の生徒。事情も知らないまま集められた彼らに、「天の声」 が告げる。『この家で君たちが行うことは、ただ一つ! 犯人を捕まえることだ ! ! 』 ――一つ屋根の下、サバイバルコメディが始まる。


わりと面白かったかな。
今回は小説版ザ・チーター(Wikipedia)。一日に一人犯人を決め、指名されたものは脱落。それが犯人でないなら共同生活を続行し、犯人なら残った人数が新春ドラマスペシャルの主役を獲得――、という話です。
残念なのは、共同生活でのアレやコレやが少なく、犯人探しに集中してるってことですかね。せっかく一つ屋根の下なんだから、もうちょっと……とか何とか思ったんですが、よく考えるとメインの二人はきっちり描写されてました。他の人の話まで含めると、さすがに冗長すぎるかな……。
そして、謎はあくまで「ミステリ風」 なので、あまり期待はしない方がいいかも。ミス研の会長が初歩の初歩に「なるほど」 とか言ってもご愛嬌。まあそれに、このシリーズには魔法の言葉*1がありますから。そうはいってもすっかり騙されたんですけどね! ”天の声” が犯人かと……。


自由度の高いシリーズなので、作者の力量次第という面もありますが、これぐらいならまあまあ、次も読もうかなと思えます。

*1:「テレビだからわざとやってるんだよ」