マーベラス・ツインズ契 4 貴公子の涙

マーベラス・ツインズ契 (4)貴公子の涙 (GAMECITY文庫)

マーベラス・ツインズ契 (4)貴公子の涙 (GAMECITY文庫)

読了。

「ほとんどの人は自分が悪く思われることを怖がるものなのに、あなたはまるっきり反対。自分がよく思われることを怖がってみるみたい。いつもいつも、自分が悪人だって証明しようと躍起になって……。どうしてそうなのか、あなた、自分で考えたことある?」

「なぜ小魚児を、殺さなければならないのか」。花無缺は、生まれて初めて師匠に対して疑問を抱き、問いただそうとしている。小魚児と別れ、移花宮に戻った花無缺は、そこで思わぬ死闘を繰り広げることに。


まあまあ。
前半は花無缺パート。完全無敵の花無缺でしたが、やはり箱入り(?) だけあって搦め手には弱く……という話。小魚児ならそんな罠には引っかからないのに! という感じでやきもきさせられます。まあ、敵の虎夫婦もなかなか恐ろしい奴らなんですけど。仕掛ける罠も手が込んでます。
後半は小魚児パート。前半のもやもやを吹き飛ばすような小魚児の喋りが楽しい。そしてそれに匹敵する蘇桜。個人的には、いまや完全に守られヒロインの鉄心蘭より好きですね。鉄心蘭も最初は強かったはずですが、インフレの波にさらわれてしまいました……。
以下コメント。122頁「彼の美しく白い頬に、ひと筋の涙が流れた」 真に迫るシーンなんですが、いかんせんずっと笑ってるので微妙な画しか想像できませんでした……。残念。251頁「みんな好き。大好き。死ぬほど好き! ……これで満足した?」 口から出任せを言ってると思ってたんですが、本気だったんですね。345頁「ひょっとして、あんたの大切な人が、こいつらに捕まってるんじゃないのか?」 あまりの洞察力にちょっと感動してしまいました。すげー。


さて、次はまたもや新章となり「絆」。……って「ケータイサイトで配信」!? 対応してないほど機種が古い人のことも考えてください……orz




余談。
今までは、フィクション度でいうと「中国の武術ならそういうこともあるかもしれない」 くらいでしたが、318頁「身体を小さく折りたたむことのできる《鎖子縮骨功》」 これはダメだ……! 一気に他の技も嘘くさくなってました。というか、真気とか点穴とか、今まで変に思わなかったのが不思議なくらいですよね……。点穴 - Wikipediaなんてあったりしますが。武侠小説用語。密室みたいなもんですか?