プシュケの涙
- 作者: 柴村仁,也
- 出版社/メーカー: アスキーメディアワークス
- 発売日: 2009/01/07
- メディア: 文庫
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それからしばらく、私と由良くんは夢中になってシャボン玉をした。私たちの周囲はたちまち、ぶわぶわくんから吐き出された大小のシャボン玉で満ちた――確かにこの場所なら、シャボン玉は上下左右、何に阻まれることなく、気儘にどこへでも行くことができる。その様子が手に取るように分かる。顔を上向けると、高く昇ったシャボン玉の一つ一つが陽光に透けて、表面に虹色のマーブル模様がくるくると踊る様子が、はっきり見えた。
夏休み、一人の少女が校舎の四階から飛び降りて自殺した。彼女はなぜそんなことをしたのか? ”その瞬間” に彼女と目があった目撃者の少年と天才とも変人とも言われる少年の二人は、謎を探り始める……。
おおう。
またも事前情報なしだったんですが、作者的にゆるゆるコメディを期待していたのでびっくりです。かなりシリアスな学園ものというか……AパートとBパートに分かれていて、全く毛色が違います。片方は青春ものですが……んむんむ。ちなみにイラストは各章の扉絵だけで挿絵なしです。
以下コメント。ネタバレ具合が酷いので注意。104頁「なんで、織恵の楽譜が……」 あばばばばばば。113頁「それでも僕は織恵を守らずにはいられない」 あばばb (ry 208頁「アイアム、ハー、初めての男」 ねっ☆ こちらは普通に見れば青春ものなんですが、ラストはなんとも切ない。そして読み終わってから表紙を見返してみれば、さらに切なく……。この表紙は良いですね。すごく。
ところでやる気ゼロの変身ヒーローものは打ち切りですか? うーん……。