されど罪人は竜と踊る DD6 As Long As I Fall

されど罪人は竜と踊る 6 (ガガガ文庫)

されど罪人は竜と踊る 6 (ガガガ文庫)

読了。

「仕事を請けないとならないが、一人ではできない仕事のようだ。去年組んだデフテラスはエリダナの外に出たし、ラルゴンキンは嫌いだし、パンハイマは大嫌いだし、エルヴィンはそもそも猫だし、空気は生命体ですらないし……」
俺は相棒らしき存在へと、視線を向けてみる。
「あ、残っているやつがいた」

短編集・第2弾。


面白かったです。
第一弾(DD5) はほとんどの短編は見覚えがあったのですが、こちらは逆にほとんど新鮮。かすかに記憶が残ってたのは、最初の「迷い路」 と最後の「優しく哀しいくちびる」 くらいでしょうか。以下、各話コメント。
「迷い路」 ……55頁「内臓は天使か楽園でしょう」 あれは特別に変人だと思ってたんですが、そういう分野があったんですね……。
「青の日射しに灼かれて」 ……対学生。タイトルの青の日射しってのは、いわゆる「未成年の主張」 の意味かな。眩しいけど直視には堪えないみたいな。
「尾を喰らう蛇」 ……これはひどい。勇壮な老人って好きだけど、やるせない結末にも程がある。
「雨にさらして」 ……まさかのトリック。&浅いラボの基本方針。ブログを読んでるので大体知ってますが、273頁「脳に作用する薬物を摂取したほうが直接的」 でやっと理解した気がします。「現実のための物語でないと意味がない」 ってのはそういうことだったんですね。
「青嵐」 ……ジャベイガ一強。後で気付きましたけど、時系列が次の話と逆なんですね。
「優しく哀しいくちびる」 ……陰鬱としてた話から一変。耐えられません@電車。
377頁「俺はもちろん抜刀していた」 息ぴったりすぎて笑ったw 387頁「侵入者の撃退、ご苦労様」 駄目だ、口元が緩むのが止まらねえwww 399頁「そこの道端に転がっている台に乗れば」 とwどwくwかwww 404頁「蹴りを入れて位置誘導を」 おおう……。420頁「今、この瞬間に出世して優しくなれという熱い瞳で」 ((;゚Д゚)ガクガク


最後の話はイメージ重視でお伝えしました。うん。次も期待です。




余談。
たしか無印のときは、最後の話は”アナピヤ”編 の後なので、ひどく白々しかった覚えがあります。これほどには楽しめなかった。逆に言えば、この話を先に持ってきたことで↑の〜〜編は黒歴史にはならないということかも……。BADエンド一直線なので出来れば変わってほしいですが。