アキカン！ 8缶めっ

アキカン!〈8缶めっ〉 (集英社スーパーダッシュ文庫)

読了。

「返事の前と後に『サー』 をつけんか！」
「サァ？」
「よろしい。貴様は物語などを好む者かっ！」
「サァ？ あまり読みませんが。サァ？」
「『シンデレラ』 という物語を知っているかっ ! ?」
「サァ？ それは知っています。サァ？」

とある事情によりお寺の境内で全裸になっていたカケル。そこで出会った美少女が落とした「芸能事務所の通行パス」。アイドルの卵とお近づきになれる、と意気込んでメロンたちを引き連れて事務所に行くが……。

あ、なんかすごい面白かった。
これは予想以上。というか話が超しっかりしてる。readability というのをハッキリ感じましたよ。というのもアニメが危惧した通りの （ry　……まあ、詳細は伏せますが、ハードルだだ下がりだったわけですよ。改めて読み返すとそんなに凄くはない（中の上〜くらい？） と思うんですが、読んでいる間は上の中くらいの出来に感じていました。
以下コメント。21頁「それは逆説的に非常に女々しかった。それがまた哀しかった」 最後の一文がそれっぽくて笑った。131頁「アー←↑　アー→→　アー←↓　アー↓→　アー〆」 締め切り笑ったｗ 169頁「大人である自分がすべきことは、間違えないということではなくて――」 なんというキャラ跳躍。完全にネタキャラだったのに、”クォーターで元米軍の海兵” というだけで口調がまともな真摯キャラになってしまいました。この印象変化は脱帽です。

今回の表紙キャラは、絵師あとがきによると「ヤンデレキモウトヒキコモリ」 だそうです。私的にはあまり病んでる感じはしなかった気もしますが……。次も期待。

余談。
一つアニメを見ていて良かったと思うのは、”ぶど子” に違和感がなかったこと。これ多分、アニメでの態度というか待遇（例：110頁「ピーチクパーチク囀っているヒヨコ」 ） を見ているから慣れているのであって、昨日の今日ならぬ前巻の今巻でこれだけ前面に出てると違和感があったと思います。