きゅーきゅーキュート!10

きゅーきゅーキュート!〈10〉 (MF文庫J)

きゅーきゅーキュート!〈10〉 (MF文庫J)

読了。折込に載ってる4コマに吹き出してしまって敗北感。

「故郷に帰って、また走れよ」
「はしろうね」
『オレは……』
「負けずに、負けても立ち上がって、走り続けろよ」
「ころんでもね、いたくてもね、はしればいいとおもうよ? はしるのすきだったらね、びゅんびゅんはしればいいとおもうよ?」

ついに「ササラ姫のお婿様選考会」 に優勝してしまった理刀。みんなと離ればなれにされてしまい、ササラとの結婚の段取りが進められる中、なんとか辞退を試みる理刀だったが、幸せそうなササラを見ているとなかなか「お断りします」 とは言えなくて……。


まあまあ。
前回はまたもや突然に「次巻へ続く」 となってしまい、けっきょく3冊にわたる選考会になりましたが、それもここでようやく終了。そしてその結果が”ササラ姫がレースに正式参加(ただし結果は……)”。まあそんな感じで、次からはいつものノリに戻りそうな予感がします。

というかですね、選考会が終わってエピローグで、そこでその『いつものノリ』 に戻ったんですが……そのエピローグが一番楽しかったと思います。本編は、だらだらと引きずられ続ける理刀がしんどかったというか、「最初にスパっと断ってればこの話終わりじゃね?」 という思いが強かったので……。あ、でも113頁「理刀にもらった石だけど、まあ、ただの石だし」 とか、173頁「叫べ! 彼を呼び戻せ! まだ間に合う! 身分なんて関係ない!」 とか、その辺の緊張感は良かったかなと思います。ついつい理刀目線になってしまいますが、主人公はキュートなんですよね。これ。


「魔界妻」 というのが……その、とてもいい響きです。次も期待。