紫色のクオリア
- 作者: うえお久光,綱島志朗
- 出版社/メーカー: アスキーメディアワークス
- 発売日: 2009/07/10
- メディア: 文庫
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だからあたしは間違いなく、地獄に落ちるべき罪人で。
その罪は、償われるべきで。
――だから、『あたし』 はこれまで孤独だったし、たとえひとときの間でも、ゆかりのことを守れるのなら、これからも、永遠に、独りっきりでいい。
そう決めていた、はずなのに――
「……どうしたの? ガクちゃん」
自分以外の人間がロボットに見えるという紫色の瞳を持った中学生・毬井ゆかり。クラスでは天然系の少女としてマスコット的扱いを受けているが、しかし彼女のその言は真実である。――そして『あたし』 は、そんな彼女の友だち。
面白すぎるだろ……。
これだからうえお久光は! ほんとにもう! あとシフトの続きまだー? というわけで、Favorite 作家を挙げるとしたらこの人か大西科学あたりという、なんだか色々と透けて見えるようなチョイスをする私としては、やはり問答無用に面白かったです。
1章2章とエピローグという構成で、1章は人間がロボットに見える毬井ゆかりの紹介になるわけですが……ここまではまあ普通なんですね。『 「ロボットと女の子」 というテーマの元に書き出された雑誌掲載用の短編』 と言われれば、ああなるほどと納得してしまうような。まあそれなりに面白いことは面白いのですが……後半を読むとそんな仄かな感想は吹っ飛びました。やっぱうえお久光のテンションはこれですよ!
というわけで以下コメント。51頁「ちゃんとローラーとバーニア使ったら、もっと速く」 この辺ではまだまったり読んでたんですけど……。228頁「
いやあ面白かったです。雑誌で前半だけ読んでた人も、びっくりするくらい楽しめてそう。次も期待です。それはともかく、ジャスト続編まだー?
*1:傍点作家リターンズ。