学校の階段 10

学校の階段 10 (ファミ通文庫)

学校の階段 10 (ファミ通文庫)

読了。

「レース、中なんだっ。三島さん!」
強く吐き出す。それでも三島が動こうとしないので、とうとう幸宏は三島に顔を向けた。
三島の顔に怯えの色が浮かぶ。きっと今、自分は悲惨な顔をしている。それも、苦しんでいる顔ではない。
近づくもの全てに敵意を向けている顔だ。

「勝ちたい。勝たねばならない」 刈谷との階段レースに敗れた幸宏。掴めそうで掴めない"何か" にこだわり、刈谷との再戦でその正体が分かると信じ、来るべき勝負に向けて練習を積む。しかし勝負にこだわるあまり、幸宏は周囲から孤立していく――。



なかなか良かったかな。
ついに最終巻。部員ごとに1巻ずつ話を費やし、生徒会編なども経て、最後に幸宏&刈谷編。そもそも何故刈谷は階段レースを始めたか? というところから話が繋がっていきます。しかしまあ、幸宏の暗いこと暗いこと。一人でどんどんと暗雲まとって殻にこもっていく様は、見ていて辛いものがありました。まあこれも青春と言えば青春か……黒いほうですが! 騒動の真相あたりからやっと普段どおりのポジティブさが戻ってきたので良かったですね。


筋肉のイラストが異彩を放っている件について。これはもう人種が違うレベル。