さよならペンギン
さよならペンギン (ハヤカワ文庫 JA オ 9-1) (ハヤカワ文庫JA)
- 作者: 大西科学,ミギー
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 2010/05/10
- メディア: 文庫
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「まず、終わってみれば確率は一だ。だから次のさいころは、これまでのさいころの目の記憶を持たない。新たに振ったさいころがどの目を出すかは、前にどの目だったかは関係ない。そして同じように、今、君たちはここにいる。人類として進化してきて、両親の子供として生まれてきて、ここまで曲がらずに生きてきた。高校にだって合格した」
と南部はそこで表情を崩し、片目をつぶってみせた。見ている者が思わず微笑みを誘われてしまうような、いたずらっぽい表情。
「少なくともこの世界の、この時点において、それは事実として動かない。それがどんなに小さな確率で実現したものであっても。実際そうなんだ」
なんというSF。
数学講師の授業風景から始まるので、そのまま行くかと思いきや……ペンギンね。そうね。さよならペンギンだもんね。動物園からペンギンがいなくなるとか、北極南極のペンギンが減ってるのを憂うとか、そんな話ではありません。いや、作者のtwitterを見てるとペンギン話がたまにあったので、なんとなく私がそんな風に想像してただけですが。
そしてSFがなかなかに真剣だったので、ちょっと理解が追いつかない部分があったり。なんだか60〜70%くらいしか読み込めてない気がする。最近は積読もなくなってきたし、また後で読み返そうかな。