さよならペンギン

さよならペンギン (ハヤカワ文庫 JA オ 9-1) (ハヤカワ文庫JA)

さよならペンギン (ハヤカワ文庫 JA オ 9-1) (ハヤカワ文庫JA)

読了。

「まず、終わってみれば確率は一だ。だから次のさいころは、これまでのさいころの目の記憶を持たない。新たに振ったさいころがどの目を出すかは、前にどの目だったかは関係ない。そして同じように、今、君たちはここにいる。人類として進化してきて、両親の子供として生まれてきて、ここまで曲がらずに生きてきた。高校にだって合格した」
と南部はそこで表情を崩し、片目をつぶってみせた。見ている者が思わず微笑みを誘われてしまうような、いたずらっぽい表情。
「少なくともこの世界の、この時点において、それは事実として動かない。それがどんなに小さな確率で実現したものであっても。実際そうなんだ」


なんというSF。
数学講師の授業風景から始まるので、そのまま行くかと思いきや……ペンギンね。そうね。さよならペンギンだもんね。動物園からペンギンがいなくなるとか、北極南極のペンギンが減ってるのを憂うとか、そんな話ではありません。いや、作者のtwitterを見てるとペンギン話がたまにあったので、なんとなく私がそんな風に想像してただけですが。


そしてSFがなかなかに真剣だったので、ちょっと理解が追いつかない部分があったり。なんだか60〜70%くらいしか読み込めてない気がする。最近は積読もなくなってきたし、また後で読み返そうかな。