されど罪人は竜と踊る DD9 Be on the Next Victim

されど罪人は竜と踊る9 (ガガガ文庫)

されど罪人は竜と踊る9 (ガガガ文庫)

読了。

偽の永久機関を左手で拾い、ぷるんと揺れる擬似女性器を右手で拾う。ゴミ箱の位置を確認。ベイルス競技の投手のように投擲態勢に入る。脳裏に閃光。
「待て。待つのだ俺」
1+1は2だけではない。俺の左手は神となり、右手は悪魔となる。左手に握った機械の外殻へ、右手に握った自慰器具を収める。二つはひとつとなり、無限の可能性を生んだ。


いつもの分厚さで安心した。
嘘。だってこの分厚さで話が終わってないんだもの……。上下巻の表示もないから、上中下、それ以上も考えられるもの……。しかも600ページ超えで単位ページあたりの文章量も多いから、これ1冊で薄いラノベの2.5〜3巻分くらいはあるし。
さて本編、ようやく無印版から一歩進んで(ジオルグ時代の短編は置いておいて)、最新の話。冠するなら「ザッハドの使徒編」 でしょうか。枢機卿と十二翼将の話は据え置きに、謎の殺人集団との対決に。まあそれでも、ザッハドの使徒がそれぞれ持っているエミレオの書を作ったのが”翼将のヨーカーン” っぽいので、この事件が終わってもまだまだ続くんでしょうが……。しかしそれでも、どうにも倒せる気がしません。


作者がツイッターで呟いていた「失恋の痛みは物理的な痛みとして云々」 ネタが使われていて、ああ、なんだかツイッターの効果を今更ながら思い知らされた気がします。