フルメタル・パニック! ずっと、スタンド・バイ・ミー

読了。

全員、必死に笑いをこらえているのだ。間違いない。
なんなのだろうか。
大の大人がずらりと並んで、人形みたいに突ったって、懸命に笑いをこらえて。歩けばすぐ転ぶような小娘の、ありがたいお言葉を礼儀正しく待ち続けて。しかもそれが模範的なこと、正しいことだと全員で信じている。
そろいもそろって、みんな大間抜けだ。
この自分も。

読了。

「なにが癒しだ。透明感だ。雑菌だらけのクソを塗りたくってやる。だいたい、分かる分からないの話じゃない。俺は、そうすると決めた。おまえらは全力で阻止しなければならない。これぞ戦争という奴だ。シンプルな強制とその応酬。俺はこいつが大好きだ。では、始めるぞ ! ! 」


これにて完結。
正直前の話をほとんど覚えてなくて、かなめがアレになっちゃったくらいしか印象に残ってないんですが、まあ問題なかったです。妖精の羽とかどっから出てきたのかさっぱり覚えませんでしたが、まあそういうものだとスルー。
面白いと思った箇所に付箋を引いているんですが、これが何というか、フルメタだから面白いってことはなくて、コップクラフトの方でも共通した面白さなんですよね。つまり、兵隊のアメリカンなジョークであるとか、警官のジョークであるとか、そういうのに共通してるドライなところが。まあフルメタらしさなんてものは覚えてないので、「面白い」 と反応するのがそういう部分だけ、というだけかもしれませんが。
以下コメント(上巻)。174頁「あんたたちが世界を救うってことよ」 こういうところとか。228頁「そうだろう、中尉?」 この倒置法っぽく相手に問いかける言葉、大好きです。少し前にPSYRENの遊坂編でもありました。一番最初に聞いたのは多分スクライド
以下コメント(下巻)。146頁「さあ、来い。泣いてみろ、メリッサ」 自信満々なあたりが面白かった。前巻の感想で、この想像(というか期待?) をしていた人がいっぱいいましたが、否定派だったので少し残念。200頁「長い動画だ。残りの時間表示を見たら、あと15分近くある。時計を見た。着弾まで、あと1分。「死にたくない……」」 泣いた。直前で「案外、長いな……」 とか言ってるだけに。やっぱり向いてないってことなんだよな……。


短編集がまだ出るようなので、そちらも楽しみです。確か短編集の世界は本編のシリアス化とともに無理のある世界観になったはずで、それが非常に残念だったので。