毒吐姫と星の石

毒吐姫と星の石 (電撃文庫)

毒吐姫と星の石 (電撃文庫)

読了。

手が、自然に伸びて、一瞬、ほんの一瞬だったが、その身体を、抱いた。
まるで自分のように、細くて軽い、けれど、こぼれるほどに喜びに満ちた、その身体を。
目を閉じる。すべての絶望も、不安も、夜のように消え失せて。
(祈りたい)
そんなことを、生まれてはじめて思った。


面白かったです。
正直、ミミズクの続編と言われても、設定から何からほとんど忘れていて、かろうじてラストシーンのイメージが残ってる程度だったので、なかなか読む気が起こらず少し放置していたんですが、いや面白かった。続編とはいっても、そんなところに縛られない面白さでした。なんてったって、序章を読むだけで引き込まれましたからね。吸引力抜群でした。後はもう淡々と読み進めていき、そして224頁「信じられるか。まさか、あの、小さな毒吐きが。――人を信じる言葉を紡ぐなど。」 で決壊。いやあ、やっぱりいい仕事しますね。一回はこういうとこ持ってくる。


ところで何だか読む気が起こらなかったのは、ツイッターのべにたまモードが印象に残ってたからかもしれません。次も期待。