折れた竜骨

折れた竜骨 (ミステリ・フロンティア)

折れた竜骨 (ミステリ・フロンティア)

読了。

『荷物運びはお前に任せた大切な仕事だが、だからといって目を伏せては駄目だ。全てをよく見て、よく考えろ』
続くファルクの言葉は、ニコラに教えるというよりも、自らに言い聞かせているように響いた。
『何も見落とさなければ真実は見出せる。理性と論理は魔術をも打ち破る。必ず。そう信じることだ』


うおおおおおおあああああああ。
やられた……。そうか、そうくるか。でも確かにそうだ。それしかない。……くそっ、なんという読者に公平なミステリ。解けても不思議じゃない。いやまあ、長いし、何日にも渡って読んでいたので、本当に解けるとは思ってませんが。でもなあ。犯人が誰になるって、これが一番だもんなあ。くそう。
特殊設定ミステリということで、魔術が存在する世界です。そこではルールに則って、一定の条件を排除した(魔術を使った、ということで限定されるので) 純粋な謎解きが発生します。なるほど、これは面白い。こういうものがあるのかー……。


なんとなく続きが出来そうな気もしますが、1巻がこれではハードルガン上げなので、多分ないかな。いやでも、こういうのはまた見たい。ま、それよりは小市民シリーズの冬期か古典部の続きが一番見たいのですが。