秒速5センチメートル one more side

秒速5センチメートル one more side

秒速5センチメートル one more side

読了。

(――いつかまた、一緒に桜を見ることができると)


あのころより、ずっと広い空間を認識し、
あのころより、ずっとたくさんのものを手に取れる。
そのときたったひとつ欲しかったものは、もう手の届く場所にはないけれども。


(――なんの迷いもなく、そう思っていた)


いや、やはり面白かったです。
新海誠の書いた小説版も読みましたが、one more side はそちらと対になるような構成なのかな。新海版は一話はタカキ視点、こちらはアカリ視点。二話は花苗視点、タカキ視点。三話は貴樹のみ*1、二人の交互の視点。新たに見えてくるものも多くて、買ってから一度も見てないDVDを見てみようかという気になりました。まあ、とか言ってる今も見てないんですけどね!
そして思うのは、やはり本職の人は違うなあということ。新海版の一話のキスシーンを見てみましたが、こちらと比べると余りにアッサリと流されてしまっててビックリ。こちらはそのシーンが一番重要で、二・三話でも話の軸を貫いているくらいなんですが……。むしろそのシーンがあるおかげで、少し乖離のある 一・二・三話を強く結びつけていると思います。その点から考慮すると、やはり新海版は映画版の補足というレベルから抜け出せていませんが、こちらは小説として完成度がひとつ高くなっているように感じます。


そういえば、結局「星を追う子ども」 は見なかったなあ。あまりにジブリに似ているというような評判聞いていますが。ノベライズされたらどうしようかなあ。ノベライズ版だけ読むのは、普通なら避けるところなんですが……。

*1:だったと思いますが……。