火の国、風の国物語13 英傑雄途

読了。

アレスは剣と盾とを振るい、襲い来る矢の雨から愛馬を守った。
もっともその背後では、アレスの守りなど要らぬと言わんばかり、オルトスが飛んできた矢を歯で受け止め、あるいは蹄で蹴り飛ばしていた。
「ば、馬鹿げてる!」
その台詞は、恐らくこの戦場でもっとも多く呟かれた台詞だった。


面白かったです。
アレスとジェレイドが揃ったんだから、もうこりゃ無敵じゃね? とか思ってたんですが、実情を考えるととんでもない。フィリップ軍には数で負けている上に、相手にはパンドラがいるので作戦なんかは全部筒抜け。これで本当に勝てるのか――と最後まで思わせてくれる窮地っぷりでした。
そして恋の鞘当ての問題は……そうなるか! いや、途中までは分かる展開だったんだけど、そうか、ラストはそうなるか……。はいはい爆発爆発。


珍道中もぜひ本にしてほしい。ファンタジアから短編形式は出なくなったって言うけど、フルメタの例もあるし。