“若紫” ヒカルが地球にいたころ…… 3

読了。

「ああ、やっぱりしーこは可愛いなぁ! 白いソックスがしーこほど似合う女の子はいないよっ! スカートの長さも絶妙だね。膝小僧は当然見せなきゃだし。唇もつやつやしたさくらんぼみたいだ! ああっ、その流れ落ちる黒髪も最高にロマンチックだ。しーこはぼくの妖精だよ!」


このロリコンどもめ!
こほん。……いや、面白かったです。最初は単なるコメディだったのに、だんだんとストーリーに引き込まれていき、最後には泣かされるという見事な連携をくらいました。いやー、この辺は見事ですね。単純だけども安定して面白い。すばらしいです。
以下コメント。89頁「理由なんて、いくらでもつけられるものだよ。心が動いたって事実こそが大事なんだと思うけど」 身も蓋もないけど、正論だよねえ。94頁「小さい女の子にハァハァしてるだなんて!」 ハァハァって、それ一般語として通じるの? なんか笑ってしまった。293頁「言えよ! ヒカル、おまえは結局どうしたい?」 この二人の独白(?) の流れから、しーこのモノローグを経て、303頁「俺が面倒を見てやる!」 で泣いた。あざといわー。卑怯だわー。こんなの涙ぐむに決まってるじゃないですか。


というわけで満足の一冊だったんですが、ただひとつ、前のラストで告白した式部さんがアレだったのが非常に残念。まあ、読んだときは「展開早すぎる!」 とも思ったので別にいいんですけど、やっぱり肩透かしですよね。