時間のおとしもの

時間のおとしもの (メディアワークス文庫)

時間のおとしもの (メディアワークス文庫)

読了。

「いえ、続きは?」
「ないですよそんなの」
「そうですか。んー、なるほど勘違い。みんな同じこと言うんだな」
「みんな?」
「犯人ですよ。出会いたくもないのに、僕は色んな犯人と出会うんですよねぇ


時間を題材にした短篇集。
まあ、普通、ですかね……。わりと余裕のない時期に読んでいて、「寝不足で頭痛がするけど眠れないから本でも読むか」 というときに第1話を読んでいたら、この作者お得意の電波な文章が数ページも続くところで投げ出しました。読書を苦痛だと思ったのは久しぶりですよ……。まあ、無理に理解する必要のない文章を理解しようと頑張ってたせいですが。再開するときは何も考えずに文字だけ追って凌ぎました。
そんなわけで電波がしんどかった以外は、普通でしょうか。といっても、単純な時間SFではなくて、どれも一捻り加えてあるのが作者らしいとは思います。直近の「昨日は彼女も恋してた」 に関連のありそうなタイムトラベルものとか、探偵の花咲太郎が出てきたりとか、そういうファンサービスもあったり。


「昨日は彼女も〜」 が面白かっただけに、さすがにちょっとがっかり。まあ、当たり外れがあるのは仕方ないですが……。