実験的経験 Experimental experience

実験的経験 Experimental experience

実験的経験 Experimental experience

読了。

「シリーズものが出ているときには、こんなの単なる読者サービスだ、と批判していた人たちが、今頃になって、シリーズもの以外は、読む価値がないとか言うのは、どうなんでしょうか?」
「先生、なにかどさくさに紛れていらっしゃいませんか?」


森博嗣の実験小説。
いや、もうこの一言に尽きます。小説としての文法や文脈(=読者の期待 → 読者が想像できるテンプレ展開)をことごとく裏切っていくという、なんというか、一種のネタ小説になるのかな。一行で終わるネタとか、1,2ページ語らせた後に、最後の行で台なしにする一文を入れるとか。小説読みに慣れているほど、読むのに疲れると思います。


読書がマンネリだという人にお勧め。少なくとも、何も印象が残らないという読書体験にはならないでしょう。