されど罪人は竜と踊る Dances with the Dragons 1
されど罪人は竜と踊る 1 ~Dances with the Dragons~ (ガガガ文庫)
- 作者: 浅井ラボ,宮城
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 2008/05/21
- メディア: 文庫
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「ギギナという大量酸素消費機かつ大量二酸化炭素発生装置が、今日も全力作動しているな」
「貴様も眼鏡や地味な顔という、女に見つからないための迷彩が今日も見事に作動しているようだな」
「ドラッケン野郎が言うじゃないか」 痛いところを衝かれた。「無頼を気取っているけど、実は絵日記をつけているくせに。しかも一人称が『ぼく』 になっているのも知っているぞ?」
「貴様、勝手に読んだな!」
咒式。それは、作用量子定数hを操作し、局所的に物理法則を変異させ、TNT爆薬や毒ガス、果てはプラズマや核融合といった途方もない物理現象を引き起こす方程式。咒式を使う攻性咒式士であるガユスとギギナ、二人はエリダナの街に交錯する<竜>との戦いや大国の陰謀に巻き込まれる。
超久しぶり。面白かった。
そして分厚い。スニーカーの1巻は359ページ、ガガガ版は456ページ……って加筆修正ってレベルじゃありません。大筋以外は別物と言っていいでしょう。ガガガのインタビューによると、同じ行が一行もないらしいです。『とある事情ですべて一から手書きで起こしたという悲しい事実が』 って……。関係ないですけどこのインタビューが死ぬほど笑える。
気づいたところで旧版と違う部分は、知覚眼鏡の読み仮名がクルークブリレ→クルークリブレになってたり、フェル・フーがフユル・フーになってたり*1、黒ジヴの伏線が張ってあったり*2、各咒式のシーンで化学物質名の羅列がしてあったり*3……いろいろと、より読みやすく、別のところでは読みづらくなっています。あと誤植が目に付きましたね。「
「デビュー作ですがよろしくお願いします!」 には笑った。さて来月には2巻だそうですが、6巻やAssault まで出るんでしょうかこれ。だとしたら再来月に3巻がないのは変なので、もしかして完全分岐だったり?