秒速5センチメートル


鑑賞。

いつでも探しているよ どっかに君の姿を
交差点でも 夢の中でも
こんなとこにいるはずもないのに
奇跡がもしも起こるなら 今すぐ君に見せたい
新しい朝 これからの僕
言えなかった好きという言葉も


というわけで観てきたよ5cm/s。
いやあ凄かった。まず何が凄いって、絵が細かすぎる! 洗濯機の”これっきりボタン” とか我が家と同じメーカーじゃね? から始まり、シャーペンのメーカー名がくっきり見えてたり、入試データ表に文字がびっしり入ってたり。「これ絶対、新海誠自身のパソコンだよ」*1 ってくらいの大きさの液晶モニタとか、”Logicool” が刻印されたマウスとか。そういう細かい所を現実から切り取って、現実よりずっと色鮮やかに描いているのはもう流石としか言いようがない。
そして引用文は主題歌の「One more time, One more chance」。既存の曲を新しい映画に使うのはどうなんだ? って思ってたけど、これはかなりマッチしてた! むしろ映像が歌に喰われてると思ったぐらい*2。それほど際立って歌が頭に飛び込んできた。いやぁ、あれは凄かった……。


以下ネタバレ的な文章。
個人的な捉え方としては、タカキがカナエや水野理紗*3 の想いに応えられなかったのは、やっぱり根底にアカリへの想い・会えなくなった悲しみを引きずって、燻っていて、その点でアカリの結婚は切ないことではあるけれど、ラストで踵を返したことで、その悲しみを乗り越えて過去のものにしたということになると思う。



以下余談。
上映後に新海誠の舞台挨拶ということで、色々と苦労話や舞台裏のお話。最初期は新海誠作画監督の西村貴世と猫のサユリの3人だけだったとか、その後色々増えて違うマンションも借りる程の大所帯になって……等々。まああんまり覚えてないんだけど。「今回はSFやファンタジーの要素を取り入れずに現実と同じ日常を描いて、そしてちょっと悲しい終わり方になったキャラクタたちの人生もこれで終わりではなく、その後も続いていくということを感じて欲しい」 的なことを言っていた気がします。多分。うろ覚えの単語に適当に文章を補完しただけなのでそこは勘弁。
で、その後にはななななんと、サイン会が! これは全くの予想外。上映前に舞台挨拶をする回のチケットにしなくて良かった……っ!  ポストカード式パンフレットと主題歌CDを購入*4して、列に並ぶ。

頂いてきたよ! 会話と握手もしてもらって、本当行って良かった……っ! ただ後悔すべき点は、サインに入れる名前を書いた字が汚かったことと、疲労があったので握手をして会話をする段になって目が虚ろになっていたことと、もっと気の利いた会話が出来たんじゃないか、ということ……。友人は「ef - a fairy tale of the two.」 の話を聞き出したらしく、まぁその人のようにイラストが云々という話は出来ないにしても、せめてもうちょっと何かあったはず……っ! と悔やむばかり。


この劇場にまた挨拶に来るのでその時は是非、という話の次回作ももちろん、DVDとノベライズ版が出たら迷わず買うつもりなので、楽しみに待ってます。


追記:http://5cm.yahoo.co.jp/stream/
新海誠監督インタビューにおいて、パンフに部分的に載っていた小説スケッチを四月発売のダ・ヴィンチから連載していく旨を発表してた。半年くらい連載するようで、単行本化するのは12月くらい? 超期待。 

*1:前に雑誌で見た時「デカ!」 って思った。本編のはあれよりは小さいかな……。

*2:でも後で主題歌CDを聴いてみたら、全然物足りなかった。やっぱり映像と合わせてあの感動があるみたい。

*3:何で声優と同じ名前?

*4:時間の都合上、サインは一つだけだったけど、勢いでCDも購入。第3話の余韻が残っていたからかな。